Amazonでは販売価格の他にポイントの設定をすることができます。
ただし、ポイントは販売側からするとお金と同意義になります。どういうことかというとポイントの原資は売上なります。つまり購入者に付与した分だけAmazonの支払いから差し引かれて振り込まれることになります。
ではポイントを付与するのは販売価格を下げるのと同一ということでしょうか?実際はほとんど同じですが少しだけ違う部分があり、うまく使うことにより売上を伸ばせる可能性があります。今回はその使い方をご紹介します。
Amazonポイントの有効的な3つの使い方
販売価格を下げるのではなくポイントを使うことによってできる3つの使い方とは「リピーター獲得」、「価格変更ツール対策」、「送料無料対応」になります。
リピーター獲得
Amazonに限らず、一般的なポイントの使い方としてリピート購入を狙う、リピーター戦略があります。
付与されたポイントはAmazonでしか使えないため、このポイントを使うためにまたAmazonを使ってもらうことができます。つまり、Amazonに対してリピート購入してもらうことができる、販売機会を得ることができるということです。
気をつけるべきポイントは自分が付与したポイントはAmazonの全店で利用できるということ。自分の店でしか使えないポイントではないため、付与したポイントで自分から購入してくれるわけではないということです。
あくまでAmazon全体へのリピート購入を促すことになります。
価格変更ツール対策
次はAmazon特有のポイントの使い方になります。Amazonの販売価格は各セラーが決めており常に変動しています。このため、販売開始してからも定期的に価格を変更しなくてはならないことは以下の記事で説明しました。
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この価格変更はセラーセントラルから手動で行うこともできますが、販売している商品数が増えてくると価格改定ツールを使って自動で価格変更を行うことができます。この価格改定ツール対策にポイントが使えるのです。
図挿入予定(準備中)
具体的な方法としては、ポイントを計算に含めて最低価格になるようにします。
価格改定ツールは他セラーの販売価格を元に価格変更するツールが主流でありポイントは計算に含まれていません。これは価格改定ツールが登場した時期がAmazonでポイントサービスが始まるより前であったため、ツールが登場した当時は気にする必要がなかったためです。
つまり、Aさん1980円、Bさん2000円、Cさん2000円+50ポイントで販売している商品に対して価格改定ツールを使っているDさんが参入した場合、Aさんの1980円に価格が設定されるということです。(Aさん、Bさんが価格改定ツールを使った場合も同様)
この場合、Dさんが価格改定ツールを使って参入してきたとしてもCさんの2000円+50ポイントがポイントを含めて計算した場合に最低価格となり、カートボックスを獲得できる可能性が高くなります。このようにポイントを使って価格改定ツールを使っているセラーを回避することが可能になります。
今後、ポイントも計算に含めることができる価格改定ツールも増えてくると思いますがそれまではポイントを使うことにより優位に販売機会を得ることができます。
送料無料対応
Amazonでプライム会員以外のユーザーがAmazon倉庫から発送される商品(プライム商品のほとんど)を購入する場合、商品の合計金額が2000円未満の場合に配送料350円がかかります。
つまり1980円の商品を買うためには1980円+350円=2330円がかかります。この350円の配送料がかかってしまうなら購入をやめてしまう、他に合わせて変えるようなものがあるときまで先延ばしにしてから購入する、というユーザーも多くいます。
このようなときにポイントが使えます。1980円ではなく、2000円+20ポイントを設定します。こうすることにより、販売価格は2000円を超えるので送料無料の対象となり、またポイントが20円分つくので実質1980円で購入した場合と同等になります。
これは購入者にとってはかなり嬉しいことで喜ばれます。
ポイント戦略は重要!
このようにポイントをうまく使うことによって、販売機会を得たり、購入してくださるお客様にセラーの負担を少なくメリットを与えたりすることができます。
ポイント戦略はAmazonだけでなく小売業全てで注目を集めている方法の1つであり、うまく活用することにより事業を成功に導く可能性を秘めています。このため、多くの書籍も販売されているので時間があるのなら1冊読み込んでみると、この記事に書いた3つの方法以外にも使い道が見えてくると思います。
個人的には↑の書籍がおすすめ。専門書にしては安く、2015年発売で比較的新しいので今の社会とあっておりすぐに実践することができます。